ファクト・ファインディング(事実発見)系:
記述統計,クロス集計,分散分析,因子分析,クラスター分析etc
仮説検証系:
重回帰分析,時系列分析,ロジット/プロビットモデル,パネル分析etc
それでは、ビジネスに統計データ分析を使う場合、どちらのグループが必要になるでしょうか? その答えは、両方です。
通常、統計データ分析のプロセスは次のようにして行います。まず、注目している経済現象(*1)が「どうなっているのか」について正確な情報を掴むため、ファクト・ファインディング系の分析を行います。次に、その分析結果が示す事実をもとに「こうなった原因は何なのか?」を考えます(*2)。そして、「原因は何か?」についての「自分(なり)の考え」(*3)がまとまったら、「それが正しいかどうか」を仮説検証系の分析によってチェックします。

ただし、実際のビジネスでは、必ずしもファクト・ファインディング系と仮説検証系がペアで使われるとは限りません。例えば、業務の効率改善を行うために業務監査を行ったとします。この場合、生産性が低く非効率な業務をリストアップするためにファクト・ファインディング系の分析が使われますが、クライアントから特に追加的な指示がない限り、ここで監査は終了です。しかし、クライアントから「監査結果をもとに改善策を提案してほしい」というような要望があった場合は、自らが提案する改善策(*4)が有効であるかどうかを検証するために仮説検証系の分析が使われます。つまり、実用面においては、時と場合によって使い分けることも重要です。
*1 会社や世帯の収入や支出、人員構成、間接費や直接費等の費用、組織体制、など。
*2 個別事例から原因を考えることを「帰納的推論」と言います。
*3 これが、統計データ分析における「仮説」です。
*4 非効率の「原因」を取り除くことができるアイデア

