*ずいぶんと時間が経ってしまいましたが(すいません!><)、「超能力と統計分析」の後半にいってみたいと思います。
前回の最後にご紹介したカイ二乗検定ですが、これは、「ある現象が偶然起きたのか」を判断するのに使われる最もポピュラーな手法で、統計学の教科書ではけっこう最初の方に出てきます。ようするに、それだけ(学問の世界では)広く信頼されている方法なので安心してください、ということなのですが(苦笑)、それでも信用できないという方がいたら統計学の本やネットの検索で調べてみてください。
さて、難しい理屈は飛ばしてしまいましょう。カイ二乗検定をちゃんと理解するには、カイ二乗分布、標準正規分布、自由度、期待値、帰無仮説、有意水準、独立分布などを説明しなくてはなりませんが、きっと読者はそんなこと求めてない(笑)。ここで読者の多くが知りたいのは「本物の超能力者を見分ける方法」でしょうから。
というわけで、カイ二乗検定の使い方です。まず、コイン当てをある程度の回数やってから、次の X を計算してみてください。
X={(当り回数−偶然当たる回数)の2乗/偶然当たる回数}+{(外れ回数−偶然外れる回数)の2乗/偶然外れる回数}
例えば、コイン当てを100回やって56回の当たりを出したとしましょう。その場合、「当り回数」は56回、「外れ回数」は(100回−56回)=44回になります。「偶然当たる回数」は、前回ご説明したように、偶然当たる確率が50%なので 0.5(50%)×100回= 50回 です。「偶然外れる回数」は、(100回−偶然当たる回数)なのでやはり50回です。すると X は、
X={(56−50)の2乗/50}+{(44−50)の2乗/50}
なので、X=1.44 となります。ちなみに、X のことを「カイ自乗統計量」と言います。
次に EXCEL を使います。EXCEL には CHIDIST関数 という便利な機能があるので、どのセル(マス目)でもいいですから、次のように書き込んでみてください(*2)。
=CHIDIST(X,1)
56回の当たりが出た上の例では X=1.44 でしたから、セルの中には“=CHIDIST(1.44,1)”と書き込めばいいわけです。すると、だいたい 0.23 という計算結果が出てきます。これが何を表しているかというと、実は「56回の当たりが偶然出た確率」なのです。だから、100回中56回の当たりが偶然出る確率は 23% ということになります。ちなみに、100回のコイン当てなら、63回の当たりを出せばこの確率は 約0.93% まで下がります。つまり 1% 以下ですから、逆に言うと「99%以上の確率で偶然の結果ではない」と言えることになるのです。
もちろん、「偶然の結果ではない」というだけのことですから、インチキや不正をやっても同じ結果は出せてしまいます。だから、この辺がどうも統計学の限界だと言えそうです。インチキや不正を暴くのは、TVで活躍する反オカルトの科学者先生やマスコミの記者さん達に任せることにします。
とはいえ、「遊び」として友達に目の前でやってもらうのなら、インチキや不正がないかは存分に調べられますし、コインやコインを投げる人もこっち側で準備すれば、インチキや不正の心配もほとんどなくなりますよね。ということで、皆さんもパーティなどで試してみてはいかが?
私が前にやってみた経験から言うと、100回ぐらいならば63回以上当たりを出す人(つまり「偶然の範囲」を超えて当たりを出した人)もごくまれに出てくるようです。でも、200回、300回、と実験を重ねていくうちに、しまいには全員が「偶然の範囲」におさまってしまうでしょう。なんなら、必ずそうなると断言してもかまいません。
なぜなら、2000回の実験でこの「偶然の範囲」を突破しようとするなら、上で紹介した計算をやり直してみると 約53% の正答率(1058回以上の当たり)を出すだけで良いことがわかりますが、この程度のハードルでさえ、今までに越えられた人はただの一人もいないからです。
少し傲慢な言い方をしてしまったかもしれませんが、いつか私の鼻っ柱をへし折ってくれるような本物の「超能力者」が現れてくれることを祈っています。
*2 EXCELを使わないと、この計算はとても大変なので、ここではEXCELを使った方法だけを紹介します。
2011年07月31日
この記事へのコメント
このサイトに登録してるキラって子が最高に可愛い!
Posted by ピュアステーション at 2012年03月21日 10:54
今までのようなサイトにはない、さわやかな交流を求める人たちのためのサイトが誕生
Posted by 性燃団 at 2012年03月28日 13:45
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